福建省泉州市で鉄道労働者がストライキ 開始された分割・民営化への反撃
9月28日、福建省泉州市の泉州駅で高速鉄道で働く派遣労働者207人が、「同一労働、同一賃金」を要求し、幹部の特権を弾劾してストライキを闘った。彼らは「私達は食べていかなければならない! 家族を養わなければならない!」「私達は207人の派遣労働者は、公平公正を要求する。幹部たちは特権をほしいままにし、こっそりと不正をする」「同じ仕事でありながら、どうして私達は差別されるのか!」などの横断幕を掲げてストを闘いぬいた。
3月に開催された第12期全国人民代表大会第1回大会で、中国の国有鉄道の「分割・民営化」が決定された(3月14日)。行政部門の鉄道部(鉄道省)は廃止され、「鉄道管理総局」として交通運輸局に統合された。旧鉄道部の建物の看板は「中国鉄道総会社」に架け替えられ(3月17日)、営利部門を担う「中国鉄道総会社」(形は国有企業)が発足した。この会社には、18の各地の鉄道会社、3つの運輸企業などが所属している。
8月19日、中国政府は「鉄道投融資体制の改革による鉄道建設推進の加速に関する国務院の意見」を発表し、「鉄道建設市場を民間資本に全面開放する」「地方政府と社会資本に対して、…所有権・経営権を移譲し、社会資本への鉄道建設への投資を促す」とした。地方政府に鉄道経営の主導権を移譲し(すなわち分割化)、同時に実質上の民営化を推進することがあらためてはっきりしたのである。
またこの鉄道の分割・民営化は、200基に及ぶ原発建設や上海自由貿易区設置(9月29日発足)とともに、今後の「改革・開放」政策の推進の柱として中国政府によって位置づけられている。まさに中国スターリン主義は、経済危機の爆発の中で、これらの政策にしゃにむに突き進み、延命しようとしているのである。
この鉄道の分割・民営化は、膨大な鉄道労働者のリストラが必至であり、8月13日には北京で10人ほどの集団自殺事件が発生しているが、これはハルビンから上訴に来た鉄道労働者が抗議自殺したものと見られている。
こうした大攻撃に対して、ついに鉄道労働者、しかも非正規の派遣労働者がストライキで反撃に出たのである。彼らは直接的には高速鉄道で働く非正規労働者の待遇改善を要求しているが、この闘いはまさに、鉄道分割・民営化で今後引き起こされるであろう膨大な首切りやリストラ、非正規化、外注化と真正面から対決していくものになっていくだろう。
この中国の鉄道分割・民営化は、実際に日本の国鉄分割・民営化をモデルにして進められているが、現在、日本の国鉄分割・民営化が、動労千葉を先頭とする国鉄労働者の不屈の闘いによって破綻を深めているように、中国の鉄道分割・民営化も、必ずや不屈の労働者の闘いを生み出し、それを破綻に追い込むに違いない。そのために求められているのは、中国と日本の鉄道労働者の国際連帯、団結の形成である。
11月労働者集会は、まさに決定的な集会となった。
中国の闘う労働者、鉄道労働者との国境を越えた連帯を求めて、その大成功をかちとろう!(K)
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