三里塚旗開きで、萩原進さんの遺志を継ぎ農地決戦勝利を誓う
1月12日、三里塚芝山連合空港反対同盟の新年初の敷地内デモと団結旗開きが行われた。年末に急逝した萩原進事務局次長が遺した路線と方針を武器に、この1年、悲しみをのりこえて全力で闘う気概を胸に、反対同盟と労農学人民が結集した。
快晴のもと、午前10時に新年恒例の東峰神社のしめ縄の付け替えを行った。頭上40㍍を数分おきにジェット機が轟音を立てて着陸する。手際よく作業を終えた後、北原鉱治事務局長が2014年の第一声を上げた。「今日の旗開きをもって、3月へ向けて戦闘を開始する。萩原事務局次長はこの東峰神社に木を植えた。順調に育っていけばNAAは切ることを要求してくるだろう。これも闘いになる。今の悪政を許さず、若者の未来のために闘おう」
10時30分に、市東さん宅南の開拓組合道路に130人が集まり、伊藤信晴さんが司会を務め、集会が始まった。最初に反対同盟の「闘争宣言」を太郎良陽一さんが読み上げ、東京・芝公園での3・23全国集会、3・26控訴審第1回弁論への大結集と、農地取り上げに反対する新たな3万人署名の推進を訴えた。
北原事務局長が安倍政権の戦争政治を弾劾し、「今日一日を闘おう」と一同を鼓舞した。これに応えて、動労千葉の繁沢敬一副委員長、関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会、反対同盟顧問弁護団の葉山岳夫弁護士が、萩原進さんの逝去を悼みながら、三里塚勝利をめざす連帯発言を行った。
シュプレヒコールを上げてデモに出発。先頭の宣伝カーからは婦人行動隊の宮本麻子さんの「農地決戦勝利」のアピールが周辺地域に鳴り響いた。デモ隊は大量動員された機動隊の包囲を打ち破り、天神峰の市東さん宅前から第3誘導路を突っ切り、暫定滑走路の直線化を阻む南台の市東さんの畑まで堂々と行進した。
午後1時から、成田市内のレストランで、140人が参加して新年団結旗開きが開催された。司会の伊藤信晴さんが、「萩原さんは苦闘の中で進むべき方向と闘う方針を反対同盟に明確に示してくれた。残された私たちは、退路を断って決起している市東さんとともに全力で農地決戦に突入する。本日の旗開きを戦闘的に闘いとり、今年を勝利の年にしましょう」と訴え、大きな拍手がわいた。
闘争宣言の読み上げと北原事務局長のあいさつに続き、市東孝雄さんが発言に立った。「反対同盟は本当に大きな痛手を受けました。だが、残された人間がそれに負けていては進さんに笑われます。全国の皆さんの支援を受けて、悲しみをのりこえ、ますます決意を固めて進みます。反対同盟は実行役員会を開き、3・23-26闘争、地元での一斉行動などの方針を固めました。動労千葉を先頭とする労働組合、市民運動、そして福島、沖縄とより固く連帯し、“霞が関に攻め上る”を合言葉に、萩原進さんの遺志を継いで闘います」
そして市東さんの音頭で乾杯し、参加者が反対同盟の決意を共有した。
連帯発言の最初に動労千葉の田中康宏委員長が立った。緊張の面もちで「萩原さんが2014年に乾坤一擲の勝負をかけると決意していたことは間違いない」述べ、その遺志を継いで市東さん農地決戦を全国の労働者人民の力で闘うことを訴えた。そして、東京高裁・難波判決で不当労働行為を認めさせた国鉄闘争の画期的前進を確認し、正規・非正規の分断をのりこえて組織拡大をかちとる決意を述べ、韓国における鉄道民営化阻止の大ストライキの意義を述べ、1月26日に連帯デモに立ち上がる決意を表した。
反対同盟顧問弁護団の葉山岳夫弁護士は、「萩原進さんは体調不全にもかかわらず闘いで東奔西走する中で、革命的な戦死を遂げた」と述べ、その闘いの生涯に農地裁判控訴審の勝利で応えることを誓った。そして「憲法と人権の日弁連をめざす会」が来る都知事選において鈴木達夫弁護士を候補者として擁立して闘うことを明らかにし、支持を訴えた。
続いて動労水戸の石井真一委員長、スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合、群馬・市東さんの農地を守る会、全国農民会議、都政を革新する会代表の長谷川英憲さん、婦人民主クラブ全国協議会代表の三浦正子さん、「星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の星野暁子さんなどが次々と闘いの決意を述べた。
革命的共産主義者同盟の鎌田雅志同志は、命がけで決戦情勢を切り開いた萩原さんの激闘に応えて3・23-26に総決起することを誓った。そして都知事選における鈴木弁護士の勝利をめざし、ともに全力で立ち上がることを宣言した。
全学連の斎藤郁真委員長は、萩原さんが学生との交流会の中で「自分を呼んで全国の大学で講演会を開いてほしい」と熱烈に訴えていた思い出を語り、都知事選、3・11福島を闘い、3月の農地裁判決戦に攻め上る決意を明らかにした。
発言の最後に、反対同盟全員が前に並び萩原富夫さんがマイクを握った。「敷地内反対同盟として萩原家と市東家は団結してこれからも闘います。みなさんが述べられたとおり、一人ひとりが萩原進の遺志を継ぎ、萩原進に成り代わって闘いましょう。反対同盟は事務局を中心に団結して前進します」
この決意表明で会場の熱気は最高潮に達し、2014年の三里塚決戦勝利への自信と確信が一同にみなぎった。最後に野平聰一さんの音頭で団結ガンバローを三唱し、旗開きを締めくくった。(TN)
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