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東京・芝公園で3・23三里塚全国総決起集会 “霞が関へ攻め上ろう”

20140325a-1.JPG 3月23日、東京・芝公園で三里塚芝山連合空港反対同盟主催の全国総決起集会が開かれた。
 市東孝雄さん農地裁判控訴審の第1回口頭弁論を3日後の26日に控え、首都東京に打って出て「農地死守」の決意を表そう――この反対同盟の呼びかけに応え、全国から950人の労働者・農民・学生・市民が参加した。
 清々しい晴天のもと、参加者の熱気が高まる中、ウイングボディのトラック荷台を演台にして正午を前にオープニングライブが始まった。労働歌、反原発ソングなどに続き、大阪から駆けつけた趙博 (チョウパギ)さんが「反対同盟の歌」を歌って会場をわかせた。

20140325a-2.JPG 12時30分からフリートーク・3分間スピーチが行われた。真っ先に星野暁子さんが立ち、「1971年強制代執行阻止闘争を闘った星野文昭は、獄中から今日の闘争に参加している」と述べ、再審無罪をかちとる決意を表した。全学連の斎藤郁真委員長は、三里塚闘争の正義への確信を述べ、4・25法大集会への決起を訴えた。
 泉州住民の会代表の国賀祥司さんは「関西新空港に反対する闘いは新自由主義との闘いだ」と述べ、労働者と住民の力で関空と泉佐野市・千代松市政を打ち砕く決意を鮮明にした。
 午後1時、司会の萩原富夫さんが本集会の開会を告げ、「反対同盟は萩原進事務局次長が生前訴えてきた“霞が関へ攻め上ろう”の方針の実践として、空港周辺住民への署名・一斉行動を行ってきた。そして東京の反原発、反TPPの怒りと結び、戦争と改憲の安倍政権打倒へと進む。私はおやじ萩原進の遺志を継ぎ、敷地内農地を守り空港廃港まで闘う」と高らかに宣言した。
20140325a-4.JPG 北原鉱治事務局長が主催者あいさつに立ち、東京高裁での口頭弁論への大結集と傍聴を強く呼びかけ、「何が正義かをこの法廷で明らかにする」と意気込みを示した。
 大きな拍手に迎えられて市東孝雄さんが登壇した。「一審千葉地裁の判決はまったく認められない」と怒りを表明し、「7年間裁判闘争を闘い、国策裁判というものを知った。政府は今、企業の農業への参入に道を開き、農地法を改悪しようとしている。農家の問題は、不安定な雇用と低賃金に縛られる労働者の問題とつながっている。あらゆる運動が垣根を越えて連帯しよう」と訴え、控訴審勝利への決意を明らかにした。
 反対同盟顧問弁護団が壇上に勢ぞろいした。最初に葉山岳夫弁護士が、法廷は98人が傍聴できる102号法廷と決まり、187㌻にわたる控訴理由書の陳述に対する貝阿弥裁判長による不当な時間制限との攻防になっていることを報告した。そして、法廷闘争を三里塚現地実力闘争の一環として闘う立場を明らかにした。続いて弁護団一人ひとりが控訴審勝利への決意を表した。
20140325a-3.JPG 連帯のあいさつとして最初に、動労千葉の田中康宏委員長が発言した。「今日は、かつて小作農たちが不在地主を撃つために鎌を持ち上京してきた情景を見る思いだ。今、“不在地主”に当たるのが国家権力だ!」と、国策による市東さんの農地強奪攻撃を断罪し、安倍政権の反動的突出と支配の危機を鋭く指摘した。そして国鉄分割・民営化攻撃との闘いの決着を求めて最高裁で勝利し、労農連帯をますます発展させる決意を明らかにした。さらに関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会、群馬・市東さんの農地を守る会のあいさつが続いた。
 婦人行動隊・宮本麻子さんのカンパアピールに続き、福島からの訴えとして福島市の椎名千恵子さんと福島診療所建設委員会の渡辺馨さんが登壇した。椎名さんは、「原発はいらないと声をあげてきたが、三里塚の地に立って初めて、これは途轍(とてつ)もなく大きなものに立ち向かう覚悟が必要であると分かった。命を削るものに対する闘いとして、三里塚と福島のつながりを強めよう」と訴えた。渡辺さんは3・11反原発福島行動への参加に謝意を表し、原発事故を「なかったもの」にしようとする策動を打ち破るため診療所の存在意義を確認し、三里塚とともに闘う意志を示した。
 沖縄からは、名護市議の川野純治さんが闘いの報告を行った。
 全国農民会議の農民が緑色ののぼりを林立させて登壇した。共同代表の小川浩さんは、「安倍政権は農地中間管理機構をつくって農民の土地を取り、5年後には減反政策を完全にやめようとしている。市東さんの農地を守る闘いは全国の農民を守る試金石だ。絶対に守りぬこう」と訴えた。続いてAさんが「市東さんが農民として権力と闘っているのは、同じ農民として本当にうれしい。農地を守る正義が正義として通らない世の中はいらない。全農民の将来のため、市東さんの農地を守る」とアピールした。農民会議事務局員も若々しい決意を述べた。
 経産省前テントの淵上太郎さんのあいさつに続き、関西から駆けつけた全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部執行委員の西山直洋さんが発言し、「この政治状況の中で労働組合が最先頭に立たなければならない。大阪で若者を中心に反TPPの大きな闘いをつくるために奮闘している」と報告した。
 発言の最後に動労水戸の石井真一委員長が立ち、「常磐線竜田延伸のためのイベントとして、ポケモン列車を放射能の高い地域へ向け子どもを乗せて走らせることに反対し、動労水戸はストを行った」と意気高く報告した。
 太郎良陽一さんが集会アピールを読み上げ、伊藤信晴さんのリードで団結ガンバローを三唱しデモに出発した。
 最先頭で反対同盟の北原事務局長、市東さん、萩原さん、野平聰一さんが「耕す者に権利あり/貝阿弥裁判長は審理を尽くせ」と大書した横断幕を持った。おびただしい数の公安警察と完全武装した機動隊が隊列を包囲し、弾圧の機をうかがうが、これを蹴散らして進む威風堂々たる行進だ。指揮官車はけたたましくデモ隊への「注意」を乱発するが、この妨害をはねのけて反対同盟の宣伝カーからは宮本さんが農地を守って闘う農民の正義を大音声で訴え続けた。
 デモは休日で賑わう新橋、銀座の繁華街を席巻した。沿道の人びとは大都会のど真ん中に繰り出した「農民のデモ」に圧倒的に注目し、ビラを受け取った。「がんばって!」との声も飛んだ。
 東京駅近くの鍛冶橋交差点まで約3㌔のデモを、反対同盟を先頭に全員が意気高くやり抜き、控訴審への闘志をみなぎらせた。(TN)

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