全学連大会 全国大学で反戦ストを 今秋決戦へ新執行体制確立
時代認識と「生き方」で白熱討論
●退路を断って闘う
大会1日目、「総括」議案を提起した坂野陽平書記長は、戦争法粉砕の8・30国会のうねりや朝鮮侵略戦争の急切迫を確認し、「情勢の急激な転換、この1年間つくり上げてきた巨大な地平の上に立って、『現在の全学連にいかなる転換と飛躍が必要か』『この時代に学生はいかに生きるべきか』、参加者全員が胸をえぐるような議論を闘わせよう!」と徹底討論を呼びかけた。
続いて斎藤郁真委員長が「情勢」「方針」議案を一括提起した。「安倍政権とは本質的にも実際的にも非和解だ。倒すか倒されるか。革命か戦争か。これを歴史の転換点ととらえ、国際連帯とゼネストの実現へ進もう!」「9・13国会デモで安倍政権を打倒し、全国大学反戦ストライキの実現へ! すべての仲間があらゆる困難に立ち向かい、闘う団結を組織する『最初の一人』になろう!」と熱烈に訴えた。
午後から白熱した討論が始まった。特に1日目は、「退路を断って闘うとはどういうことか」「授業とは何か」という学生運動の普遍的な問題をめぐる重要な討論が行われた(後述)。広島大学学生自治会の森田寛隆君は、「広大から大学の戦争協力を粉砕する闘いをつくる決意で秋の自治会選挙決戦を闘う」と決意表明した。
●自治会建設へ決意
2日目午前の討論は、さらに今秋決戦の具体的方針をうち立てるものになった。法政大学文化連盟の武田雄飛丸委員長は、「法大闘争を開講から爆発させて反戦ストの突破口を切り開く。文化連盟の拡大、法大自治会の復権へ闘う」と決意を表明した。京都大学同学会の作部羊平委員長は、「9月に情勢が一変する。SEALDs(シールズ=自由と民主主義のための学生緊急行動)指導部が違憲訴訟や来年参院選にすべてを『集約』しようとすることに対し、僕らのストライキ方針の意義がますますはっきりしてきた。みんなでストを決断しよう!」と決意を語った。
東北からの初参加の学生は、「一番勉強になったのは昨日の公安警察との激突。安倍政権のために民衆を弾圧する。警察は民衆のためでなく資本家のためにある。ストライキには自治会が必要。僕の大学でも自治会をとるために決起します」と感動的な決意表明を行った。
大会では、三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原富夫さんと東京の青年労働者が来賓あいさつを行った。萩原さんは来年50年を迎える三里塚闘争が市東さんの農地強制収用、第3滑走路建設、軍事転用との決戦を迎えていると語り、10・11三里塚への大結集を呼びかけた。青年労働者は「全学連と私」と題し、全学連とともに自身が立ち上がった経緯、「仲間を裏切らない」全学連の闘いを力に「オープンスペース街(まち)」への弾圧を粉砕したことを報告した。最後に、斎藤委員長がまとめのあいさつを行った(別掲)。
午後には「無実の星野文昭さんを取り戻す決議」が満場一致で採択され、今秋決戦を先頭で闘う新たな執行部が選出された(表)。新たに副委員長に就任した赤嶺知晃君(沖縄大学学生自治会委員長)が代表して「この時代に全学連副委員長として立つことに喜びを感じる。全国大学の闘いを代表する人間としてキャンパスに登場したい」と力強い決意を表明した。
●全学連の大躍進へ
今大会は第一に、9・13国会包囲闘争に全国学生が総決起し、採決強行阻止の「2週間決戦」にうって出ることを強烈に確認した。第二に、この秋の全学連の最大方針として、「法大文化連盟の組織拡大=学生自治会再建」「京大―東北大での反戦ストの実現」で、11月労働者集会1万人結集の道を切り開くことを決断した。第三に、時代と真っ向から対決する学生運動をつくり出すため、「中国ショックを契機とする世界大恐慌の本格的激化」「朝鮮侵略戦争の歴史的切迫情勢」を時代認識の中核に据え、そこでの徹底的な一致を目指して討論した。
第四に、大会全体を貫いて「単位―就活―奨学金」という「鎖」を引きちぎって300万学生の自己解放的決起をいかにかちとるのかという問題について徹底討論した。一つに、「退路を断って闘う」とは、個人的・主体的決意に狭められるものではない。「退路を断って闘う」リーダーのもとでこそ真の団結と信頼が生み出されるという指導部形成論だ。それは同時に、「仲間のために退路を断って闘う」という豊かなプロレタリア的団結の発展を含んだいる。二つに、学生運動における授業問題(親問題や就職問題を含む)にこそ、一個の「学生観」「教育観」が反映される。「大学・教育は誰のためのものか」「自分は誰のために学ぶのか」を根底的に問い直す中から、「真の大学=労働者人民のための教育」が復権されるのであり、革命の立場を貫いた時に「授業問題」は「階級移行」の問題として突破されていく。三つに、マルクス主義という革命のイデオロギーで武装することが決起のバネになっていくことだ。
第五に、全学連運動と階級的労働運動が日本階級闘争の「多数派」へ飛躍することへの支配階級―既成政治勢力―スターリン主義の恐怖がSEALDs運動を生み出し、今次大会はその「日帝の最後の防波堤」「300万学生の決起の最大の阻害物」をいかにぶっ飛ばすのかに議論が集中した。SEALDs運動をのりこえる「法大自治会建設」「京大―東北大ストライキ」を今秋に実現することが大会の結論であり全体の決意だ。
第六に、斎藤委員長―坂野書記長体制のもとで、全国大学から若きリーダーを結集させて強力な執行体制を確立した。ここに300万学生の根源的怒りと戦闘性が凝縮され、今秋決戦の勝利の展望が体現されている。9・13国会闘争の高揚から今秋決戦にうって出よう! 全国大学反戦ストライキから全学連運動の大躍進へ!
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