12・3韓国 〝財閥解体、共犯者は獄へ〟 セヌリ党本部にも弾劾デモ
●パククネ談話受け闘い拡大
「キャンドルの宣戦布告/パククネ即時退陣の日」と銘打たれた12月3日、韓国全土で232万もの人びとが「パククネ即時退陣!」「パククネを拘束しろ!」と叫んで第6回キャンドル集会に立った。ソウルで170万人、全国約100都市で62万人が参加した。
11月29日、パククネは第3回対国民談話を発表。延命を狙い「国会が任期短縮を決定すれば従う」と居直った。セヌリ党も弾劾を拒否し、「来年4月退陣、6月大統領選挙」案での幕引きを図った。これを受け「パククネ即時退陣」のスローガンは「パククネを拘束しろ」に変わり、集会はいっそう膨れ上がった。
夜には150万人ものデモ隊が、青瓦台までわずか100㍍に迫った。最先頭にはセウォル号事件犠牲者の遺族200人が立ち、事件が起こった4月16日にちなんで掲げられた416本のたいまつが道を照らした。
民主労総や市民団体が立ち上げた「公共性強化・成果退出制阻止共同行動」は前段集会を行って鉄道スト支援を訴え、パククネと財閥が結託して進める民営化を弾劾した。大量解雇攻撃に立ち向かう韓国南部コジェの下請け造船労働者たちもソウルへと駆けつけた。
この日の午後、ソウルのセヌリ党本部前には2千人が集まり、「セヌリ党解体」「共犯者は監獄へ」と叫んで抗議行動を行った。「国民の皆様、申し訳ありません」という垂れ幕は投げつけられた卵で黄色に染まり、セヌリ党のロゴが描かれた旗が引き裂かれた。パククネの拠点の大邱(テグ)でも5万人が結集し、デモ隊に直撃されたセヌリ党大邱支部のドアは「パククネ退陣」「セヌリ党解体」のプラカードで覆い尽くされた。
●腐った与野党に怒りが爆発
怒りの矛先は、議会内取り引きでの収拾を狙う野党に対しても向けられている。そもそも初めから弾劾に二の足を踏み、11月12日の民衆総決起闘争に肝をつぶして引きずり出されてきた野党議員など、労働者階級の怒りとは無縁の存在なのだ。
さらに「財閥を解体しなければ第2、第3のパククネが出てくる」という民主労総の訴えが多くの民衆をとらえている。
「ゼネストの旗を手に労働者民衆の新たな未来を築く」「過去数十年の抑圧に終止符を打ち、新しい社会をつくる」(民主労総12・3ゼネスト宣言)ことこそ、韓国労働者階級の共通の決意だ。
民主労総は3日以降、5日の全経連直撃デモ―6日の財閥糾弾記者会見―7日のセヌリ党糾弾全国同時多発集会など、全国で連日の行動に決起している。鉄道ストライキは70日を超えて意気軒高と続けられている。
「今回のゼネストを通じてわれわれはお互いの意志を目にした。ゼネストは1回で終わりはしない。ますます多くの人びとがともにするだろう」(パククネ退陣非常国民行動の11・30総括)
〔写真上〕セヌリ党本部前での糾弾集会では「パククネは監獄へ! セヌリ党はくずかごへ!」の横断幕が掲げられた(12月3日 ソウル)
〔写真下〕民主労総が「財閥の頭目拘束―全経連解体」を求めて記者会見を行った(12月6日 ソウル)
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