第28回外登法・入管法と民族差別を撃つ全国交流集会 朝鮮侵略戦争阻む力示す 4・23横浜 民主労総迎え410人が団結
4月23日、第28回外登法・入管法と民族差別を撃つ全国交流集会(全国実主催)が横浜市鶴見公会堂で開かれた。韓国からパククネ打倒をかちとった民主労総ソウル地域本部の同志たちを迎え、在日・滞日外国人労働者をはじめ410人が一堂に会し、切迫する米日帝の朝鮮侵略戦争を阻む団結の力を示した。
民族・国籍・国境を越えた労働者の団結で「始まる前に戦争を止めよう」という方針を鮮明にさせた集会となり、4・16関西交流集会と鶴橋デモに続いて、首都圏でも在日朝鮮人民との新たな共同闘争が始まった。
全国実を代表して基調報告を行った田中喜美子さん(牛久入管収容所問題を考える会)は、声を大にして「パククネ大統領を打倒した韓国労働者民衆の巨万の決起に続き、労働者の国際連帯で戦争が始まる前に止めよう!」と力強く訴えた。
東日本入管センター(牛久)で緊急医療を受けられず亡くなったベトナム人が、実は80年代にインドシナ難民として日本が受け入れた人だったと指摘し、「米トランプの難民・移民排斥が問題になっているが、日本ほど徹底した外国人差別・排斥の入管法・入管体制を敷いている国はない」と怒りを込めて弾劾し、「これと対決する力こそ民主労総が闘っているゼネストだ。戦争と分断には団結とゼネストで闘おう!」と呼びかけた。
●未来かけて闘う
集会は、クルドの子どもたちの演劇で始まった。難民支援をする中で「トルコにクルド問題なんかない」と言われ、「自分の目で確かめよう」とトルコを訪問した女性の体験を描いたものだ。最後に、「もしもあなたが私たちと同じ立場だったらと想像してみてください」と呼びかけた。
続いて、いま安倍政権が「働き方改革」と一体で推し進めている外国人技能実習制度について、在日ビルマ市民労働組合から発言を受けた。「日本政府は『国際貢献』などという言葉を使っているが、労働者を商品として仕入れている。労働組合の力で技能実習生たちを守ろう」「戦争はなくなってほしい。一緒に団結することが大切です」 民主労総がこの間制作したビデオの上映に続き、来日した民主労総ソウル地域本部の公共運輸労組ユシン支部のイヘジョン支部長とファンヒジュン組織局長が、パククネ弾劾のろうそく集会とともに闘われてきた「公共機関成果年俸制」粉砕闘争について報告し、「全世界どこにいても労働者はひとつという真理で日韓労働者は連帯して力強く闘っていこう。それが労働者の生きる道だ」と呼びかけた。(発言要旨下記)
●「革命の継続を」
これを受けて、国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんが「いま韓国で何が起きているのか」と題して講演。金元重さんは75年の11・22在日韓国人母国留学生スパイ団事件で7年間投獄されたが、2012年再審無罪となった。その弾圧の陣頭指揮をとったのが、パククネとともに獄中にある元大統領秘書室長のキムギチュンだ。「この間の韓国社会の変化、民主労総のゼネストとパククネ打倒――この喜びをどうやって伝えたらいいのか」と話を進めた。「いま韓国で起きている革命を主権者革命だととらえたい。この革命を終わりにするか、継続するのかのせめぎあいが続いている。民主労総は6月社会的ゼネストを中心に明確な方針を出している。新しい社会革命の第2ステージに入っている。革命は1回ですんなりいくはずがない。この連続革命を重視する立場が重要だ」と結んだ。
湘北合同労組、さいたまユニオン、茨城地域連帯労組の外国人組合員たちが次々と登壇し、ともに闘う決意を述べた。
田中康宏動労千葉委員長は「今、ソウル・光化門の60㍍もある広告塔の上でハイテックRCDコリア、旭硝子、東洋セメントなどよく知った仲間たちが断食ろう城中だ。非正規職撤廃、整理解雇・組合抹殺やめろ――こんな当たり前の要求にどうして命をかけなければならないのか! 日本でも同じことが起きている。戦争と民営化に反対する新しい闘いを起こす決意で6・11集会を開催します」と呼びかけた。
集会決議「朝鮮半島での戦争を始まる前に止めよう! ゼネストと国際連帯でトランプ・安倍を倒そう!」を、朝鮮戦争に反対する在日朝鮮人の会の金子さんが提案し、満場の拍手で採択した。
全学連の斎藤郁真委員長の音頭で団結ガンバロー、インターナショナルの歌声が響き渡った。
連帯こそ労働者の生きる道 民主労総ソウル地域本部・公共運輸労組ユシン支部 イヘジョンさん
公共運輸労組は、公共機関に勤める労働者、運輸分野に従事する労働者、そして社会サービス業務を行う労働者が集まる17万人の、民主労総傘下の最大産業別労組です。私は社会サービス業務に該当する社会間接資本の道路・鉄道・空港・港湾などを設計・監理する土木エンジニアリング会社で活動しています。
2016年、韓国ソウルでは、労働と資本の大きな攻防がありました。公共機関への成果年俸制導入は、この間幹部クラスにだけ適用してきた成果年俸制範囲を一般職員に拡大し、賃金差別をより一層拡大するものです。成果年俸制が全職員に導入されれば、単に公共機関労働者の福祉が後退し、賃金が少し削られるレベルの問題で終わりません。公共機関労働者が無限の競争に追いやられ、協業が破壊され、共同体は崩れます。賃金決定において団体交渉が無力化され、労働組合の根幹である団結力が破壊されるでしょう。
資本との力強い闘いを進めていった昨年10月頃、パククネ・チェスンシルゲートが知られるようになりました。すべての民衆が真冬にずっとロウソクを手に街頭に出てきました。その結果は、大統領の弾劾と拘束、そして積弊を清算して新しい時代を開こうという希望でした。
私たちの成果年俸制廃止闘争は終わっていません。労働者の要求に対する結果は、資本と政権がそのまま与えるのではなく、労働者の団結と共闘で得られるという明確な事実を知っています。
海をこえ、韓日両国の労働者は〝全世界どこにいても労働者はひとつ〟という真理の前に、ともに連帯して力強く闘っていけたらと思います。それが労働者が生きる道です。労働者が追求する世の中です。遠くにいても、つねに皆さんに連帯して支持します。
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