差別・排外主義許すな 戦争阻止を掲げ入管集会
4月12日、東京・吉祥寺で「入管法と民族差別を撃つ4・12全国交流集会」(入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会主催)が開催され、280人が参加した。米日帝国主義が再びの中国侵略戦争へと突進する中、「闘うアジア人民と連帯し、米日の中国侵略戦争阻止!」を掲げて開催された集会は、戦時入管法・入管体制粉砕の闘いが帝国主義を倒し、侵略戦争を阻止する闘いそのものであることを鮮明にし、感動と闘う意欲をかきたてるものとなった。
集会冒頭に、昨年12月3日の大統領ユンソンニョルによる「非常戒厳」宣布以来の韓国・民主労総の闘いを振り返るビデオが上映され、国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんが報告を行った。金さんは、戒厳宣布直後から民主労総が先頭に立てた背景には、ユンソンニョル就任以降の激しい労組弾圧と闘い抜いてきた地平があると強調した。
基調報告は全国実の鎌田由子さんが提起した。韓国、アメリカで自国政府と対決する実力闘争が爆発する中、トランプによる大没落からの巻き返しをかけた中国侵略戦争と移民排斥・排外主義攻撃や、石破政権の侵略戦争突入下で進む入管法・入管体制の戦時的再編攻撃と闘い、入管解体・戦争阻止の巨万の隊列をつくり出すことは日本の労働者の課題そのものだと訴えた。
続いて、米日の中国侵略戦争阻止へ、学生・青年が次々とアピールに立った。全学連の西村凌風書記次長は「排外主義は国際連帯を破壊し、日本の人民を侵略の加担者とするものだ」と述べ、これと対決して「在日外国人の仲間の決起を防衛し、その闘いに学び、共に闘おう」と訴えた。
さらに在日中国人の青年労働者が、法務省官僚が1965年に公言した「外国人は煮て食おうと焼いて食おうと自由」という発言が、ベトナム戦争を契機に日帝打倒に向けた闘いが爆発する中で、在日外国人と日本の労働者民衆との連帯を断ち切る分断攻撃としてなされたことを怒りを込めて弾劾した。「先輩である華青闘のように闘いの先頭に立ち、中国侵略戦争を止める」と宣言した。10代の全学連の学生は「国益」の名のもとに進められるトランプの移民送還や日帝の法改悪に触れ、そんな国益など粉砕すべきだと喝破した。そして、「帝国主義打倒と切り離した排外主義との闘いはない」と問題を鮮明に突き出した。
カンパアピールを挟んで集会後半、在日ミャンマー人のテンテンウさんが発言。3月28日にミャンマーで発生した大地震で親戚が大きな被害に遭う中、軍が被災者の救助をしないばかりか逆に民主化闘争の壊滅を狙って空爆を継続し、多くの命を奪っていることを告発し、国際連帯は労働者の義務だと共闘を訴えた。
「群馬の森」の朝鮮人追悼碑撤去と闘っている高崎金曜行動の木村香織さんらが闘いの1年を報告した。
続いて、日本軍軍隊慰安婦制度の被害者である故・宋神道(ソンシンド)さんを支援した在日朝鮮人女性が、生まれ育った北海道の炭鉱の町で朝鮮人労働者がおかれていた過酷な状況を告発し、心身に大きな傷を負わされながらも日本政府を相手に闘って誇り高く生きぬいた宋さんの思いを引き継ぎ、「一歩でも正義に近づけるよう、あきらめず一緒に歩んでいこう」と呼びかけた。
牛久入管収容所問題を考える会の田中喜美子さんは、茨城県・牛久入管で継続している面会行動と収容者の現状を報告した。さらに、ミャンマー人難民をはじめとする難民・仮放免者と支援の仲間が登壇し、仮放免者を犯罪者扱いする日本の入管体制を告発した。
闘いの決意として動労千葉の佐藤正和副委員長、東京労組交流センターの山口弘宣代表が、戦争国家化・労組破壊を許さず、反戦春闘ストの地平から4・27渋谷デモ、5~6月へ総決起しようと訴えた。最後に西村さんが「『国際連帯で戦争とめよう』のスローガンを実践して闘おう」とまとめ、団結がんばろうで会場が一つになった。
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