三里塚第147回一斉行動―「年間発着34万回化」に住民の怒りの声
三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議は10月26日、147回目の空港周辺情宣一斉行動に立ち上がった。午前8時半、成田市天神峰の反対同盟会議室前に、市東孝雄さん、伊藤信晴さん、太郎良陽一さん、支援連の仲間が集まり、意思一致を行った。
伊藤さんは、芝山町でこの日から行われるNAAの対話型説明会について、「まだ20%の民有地の用地の取得ができていないNAAの焦りだ。暴露弾劾しよう」と、提起した。市東さんは、「天気が良くないが、同盟が頑張っていることを伝えてください」と激励した。太郎良さんは、「飛行回数34万回化を4者協で合意」の報道を受けて、「現在から4万回増やすことは、とてつもない騒音激化であり、とんでもない攻撃だ。これを同盟が弾劾することで、周辺住民の闘いを支えていこう」と呼びかけた。それを受けて、説明会に関して「説明をやったというアリバイ作りだ」「住民をなめ切った飛行回数の増大を暴露しよう」など意見が出された。最後に、伊藤さんの「がんばりましょう」とのかけ声で、それぞれの担当地域のビラまきに打って出た。
今回の反対同盟ニュース第142号は、2面で、10月20日から始まった自衛隊統合演習を弾劾している。過去最大の5万2300人、米・豪軍も参加し、中国侵略戦争突入のための実戦を想定した訓練だ。「同盟ニュース」では、民間空港で戦闘機が燃料補給・弾薬搭載担うことを暴露し、戦争に向けて民間公共施設の軍事利用の攻撃が激化していることを訴え、「軍事演習・空港の軍事利用に絶対反対の声を上げよう」と呼びかけている。
4面では、騒音下の芝山町に住む男性の「暴走族の夜間騒音は取り締まられるのに、なぜ飛行機の夜間騒音は許されるのかわからない」との怒りの声を掲載した。
この日はあいにくの雨模様。普段は援農で一斉行動に参加できない仲間も加わり、いつもより広い地域にビラを入れた。新たに騒音下になる多古町の集落では、初めて会った人と会話になった。「残る人は3~4人。30人ぐらいいる地区が消滅する。現在飛行機の高度は、650メートルなのをさらに下げて250メートルにするというのがNAAの説明。田1反当り500~600万円での買収が提示されているが、自分は他から田んぼを請け負っているので買収に反対している」
この集落の移転申請していない人の一人にも声かけができた。
芝山町の小池地区では、「年間発着34万回への拡大はとんでもない。便数が増えれば、時間帯が競合し、過密化する。今でも同時着陸しているので、事故が起きるのではと心配している」と、飛行回数の増加に怒りと不安が増大している。
芝山町長選についても話題となった。
「立候補者は2人になるらしいが、どちらにしても芝山町を立て直せる人材とは思わない。熊谷千葉県知事になってから、芝山はどんどん悪い方に行っている。先日、相川勝重前町長が『名誉町民』に選ばれたが、空港反対運動を裏切ってNAAの手先となり下がった人物。芝山町の廃村化を進めた張本人であり許せない。その後継が現町長」と批判を強めた。
多くの地区で、「同盟ニュースは情報を得るのに役立つ」「毎回読んでいる。こうしたことをしてくれる人がいるのが心強い」「毎回、大変でしょう」と歓迎とねぎらいの言葉を受けた。(A)
スケジュール
◎第3滑走路建設阻止・フィールドワーク 11月12日(水)午前10時 成田市天神峰 市東さん宅前集合 呼びかけ/三里塚芝山連合空港反対同盟


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